源氏物語現代医学で診断・・ ― 2010/07/28 23:07
先週の日経新聞文化面で、「源氏物語の主な登場人物の症状」と書かれた
リストが興味をひきました。
リストが興味をひきました。
「源氏物語現代医学で診断◇心身症や糖尿病・・原文描写から登場人物のカルテ◇のタイトルでお医者様の鹿島友義氏の話でした。
著者は、10年前の63歳の頃、時間に余裕が出来たので、大学の公開講座で「源氏物語を読む」を受講したのがこの物語を読み始めたきっかけだそうです。
「正直にいうと、源氏物語は心の底から面白いとは最後まで思えなかった。」そうですが、せっかく読んだのだから、医師会の会報に何か書けないかと、医学的見地から登場人物の病気に焦点を絞って考察を始めたのだとか。
そこで書上げた本が「医者が診つめた『源氏物語』」(燦葉出版社)
主な登場人物の症状については・・・。
桐壺の更衣・・・ストレスによる心身症
光源氏の生母桐壺の更衣は、周囲のねたみいじめに「はかなき心地にわずらひて」心労で、光源氏が3歳の時にこの世を去ってしまう。これを、現代の病名ではストレスによる心身症と診察。
光源氏・・瘧病(わらわやみ)=マラリア?
「若紫」の帖で、光源氏18歳の時に熱病を患い加持祈祷の為に北山へ・・。
この熱病がマラリア???平安の時代に日本でマラリアが???
瘧病てどんな病気なんでしょうかね。
柏木・・反応性うつ状態
光源氏に降嫁していた女三宮への募る思いに柏木は沈み、ついには寝所に忍び一夜を過ごしてしまい、その後犯した過ちに苦しみ病に臥せがちになり、ついには寂しく病死してしまう。うつの原因がはっきりしている場合を、反応性うつ病と呼び、几帳面で生真面目な性格な柏木の病名は、反応性うつ病と診断。
葵の上・・糖尿病前状態
著者は、光源氏の正妻葵の上の出産について、物語では六条の御息所の生霊による難産とあるが、これは紫式部が仕えていた中宮彰子の出産が難産であったは、糖尿病前の状態で胎児が通常より大きく育っていたためではかと推測して、葵の上の診断は、糖尿病前状態。
これについては、藤原道長が「我が世」と謳歌していたころの貴族社会では、
糖尿病が疑われる患者が多数いたことは納得がいく診断だといえる。
大君・・神経性食欲不振症
宇治十帖に登場する光源氏の異母弟宮の娘大君に恋するのは、光源氏の息子で、実は女三宮と柏木との間に生まれた薫の君。宇治の山荘に暮らす大君は、厭世観に生きる姫君。儚く世を去って行く大君の診断は神経性食欲不振症。
著者は、10年前の63歳の頃、時間に余裕が出来たので、大学の公開講座で「源氏物語を読む」を受講したのがこの物語を読み始めたきっかけだそうです。
「正直にいうと、源氏物語は心の底から面白いとは最後まで思えなかった。」そうですが、せっかく読んだのだから、医師会の会報に何か書けないかと、医学的見地から登場人物の病気に焦点を絞って考察を始めたのだとか。
そこで書上げた本が「医者が診つめた『源氏物語』」(燦葉出版社)
主な登場人物の症状については・・・。
桐壺の更衣・・・ストレスによる心身症
光源氏の生母桐壺の更衣は、周囲のねたみいじめに「はかなき心地にわずらひて」心労で、光源氏が3歳の時にこの世を去ってしまう。これを、現代の病名ではストレスによる心身症と診察。
光源氏・・瘧病(わらわやみ)=マラリア?
「若紫」の帖で、光源氏18歳の時に熱病を患い加持祈祷の為に北山へ・・。
この熱病がマラリア???平安の時代に日本でマラリアが???
瘧病てどんな病気なんでしょうかね。
柏木・・反応性うつ状態
光源氏に降嫁していた女三宮への募る思いに柏木は沈み、ついには寝所に忍び一夜を過ごしてしまい、その後犯した過ちに苦しみ病に臥せがちになり、ついには寂しく病死してしまう。うつの原因がはっきりしている場合を、反応性うつ病と呼び、几帳面で生真面目な性格な柏木の病名は、反応性うつ病と診断。
葵の上・・糖尿病前状態
著者は、光源氏の正妻葵の上の出産について、物語では六条の御息所の生霊による難産とあるが、これは紫式部が仕えていた中宮彰子の出産が難産であったは、糖尿病前の状態で胎児が通常より大きく育っていたためではかと推測して、葵の上の診断は、糖尿病前状態。
これについては、藤原道長が「我が世」と謳歌していたころの貴族社会では、
糖尿病が疑われる患者が多数いたことは納得がいく診断だといえる。
大君・・神経性食欲不振症
宇治十帖に登場する光源氏の異母弟宮の娘大君に恋するのは、光源氏の息子で、実は女三宮と柏木との間に生まれた薫の君。宇治の山荘に暮らす大君は、厭世観に生きる姫君。儚く世を去って行く大君の診断は神経性食欲不振症。
このように登場人物を現代医学で診察した「医者が診つめた『源氏物語』」は、
面白い内容だとおもい、「源氏物語」は、色々な専門分野の方がそれぞれの見地から解釈出来る古典作品だと、あらためた感心させられました。
著者は、敬謙なキリスト教徒のようで、「光源氏に愛された女性は総じて不幸になっていく。」と記し、この主人公は受け入れがたかったようです。
さて、これから、このリストにない登場人物のカルテを読もうか読むまいか・・・。
面白い内容だとおもい、「源氏物語」は、色々な専門分野の方がそれぞれの見地から解釈出来る古典作品だと、あらためた感心させられました。
著者は、敬謙なキリスト教徒のようで、「光源氏に愛された女性は総じて不幸になっていく。」と記し、この主人公は受け入れがたかったようです。
さて、これから、このリストにない登場人物のカルテを読もうか読むまいか・・・。
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