映画「さくら.さくら」・・・2011/03/06 22:40

昨日から東京で上映されている
「さくら.さくら~サムライ化学者高峰譲吉の生涯~」(銀座シネパトス)を観て来ました。

昨日お茶を飲みながら新聞をめくっていて目にとまりました。
昨年3月に金沢・高岡で先行上映され作品で、日頃お世話になる胃腸消化薬タカジアスターゼを発見した高峰譲吉博士の生涯を描いた映画。

「武士の家計簿」に続いてまたまた加賀藩出身。
加賀の学業文化の高さが感じさせます。

高峰譲吉博士の偉業
1.現在も手術で欠かせない血を止める働きをするアドレナリンの抽出。
2.消化・糖化作用のタカジアスターゼの発見。 →第一三共(株)
3.日本農業の大変革を目指す人道肥料会社の設立。 →日産化学工業(株)
4.日本におけるプラスチック生産の道筋。 →住友ベークライト(株)
5.黒部川水系の電源開発によるアルミ製造の計画。 →黒部ダムの水力発電による
                                  富山のアルミ製造産業
などなど、「ヘェ~、この会社もあの会社も、ここからスタートとしているんだ。。。」と・・
教科書で高峰譲吉の名前は記憶にありましたが、これほど多くの業績を挙げた化学者であり明治大正期に日本の発展の為に実業の世界でも尽力した人物だと初めて知りました。
譲吉の成功は、失敗を積み重ねて生み出された研究発明を忍耐強く支えてくれた
アメリカ人女性の妻であり、その義母の譲吉への期待・・動機はどうあれ・・に大いに
助けられた事も、この映画は描いている。

タカジアスターゼの発見後、米国薬品会社と製造販売権契約をする時に、「日本の販売権だけは譲れない。」と主張し、契約が成立しなかった時の譲吉の心は、日本人であり日本の為に発明を生かしたいとの強い思いからだったのだろう・・。
結局、日本での製造販売権は契約から除外することになり、それが、薬の三共の
誕生となる。

譲吉の加藤雅也さんも好演していて、2時間半近い作品で高峰譲吉博士を、
こんな日本人がいたことを知ることが出来る作品でした。

高峰博士は、日米親善の願いからワシントンDCのポトマック河畔の桜の植樹に尽力し、来年2012年が100年目になる。
さらに映画『TAKAMINE アメリカに桜を咲かせた男』が製作されていて、
この春に金沢で先行上演され、来年に全国上映が予定されている。
こちらは、化学者としての高峰譲吉より、日露戦争前夜からアメリカでの日本の地位向上に尽くし、アメリカ世論を日本側に導くために、日米間の文化交流・親善に尽力する姿を描いている映画になっているようだ。
「坂の上の雲」の時代、アメリカでどんな民間外交があったのか・・・。
来年の上映時にも観に忘れなければ行くつもりですが・・・。

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