「きもの帖」 幸田文著・・・2012/09/19 22:43

昨日の続きです。。。お邪魔嬢が登場してPCをとられない内に・・・。

久々の中距離電車移動の時に読んだ本は、
「幸田文 きもの帖」 幸田文著 青木玉編
 
幸田文著

明治の文豪幸田露伴の次女幸田文が、「主婦の友」「美しいキモノ」「婦人画報」等の雑誌にきものについて書いたエッセイをまとめた本で、
本の帯には『「きものは心意気で着るものです」一生和服で通した幸田文の、
ふだん着の、きもの入門』とあります。

子供の頃からふだん着にきものを着るのが好きだった私は、結婚するまでは
かなり「きもの」に愛着を持ち、和裁に着付けさらに組紐を習い自分で組んだ帯締めを〆て楽しんでいました。
そして、一昨年の秋から「毎月一度は着物を着る!」ことに努めたのですが、
昨年の春にソフィが来て、そして、3.11の震災があったりして、月一はご破算になってしまいました。そのうちに、ふだん着の着物姿でワンコを遊べたらいいのですが。着物姿でお散歩なんか・・・。
そんな訳で、一生和服で通した著者の「きもの」は心意気で着るものとの言葉に誘われて手元の置いてある一冊です。

         え~、わたちのせいにするんでちゅか~~。
ソフィ

この本は、きものについて、「きもののいろは」「きもの春夏秋冬」「きものの心意気」の三章からなり、それぞれに、きものの着こなしや季節について、きものは着ている人の心持で人を引きたてるもの・・・等の言葉が綴れています。

ふだん着の縦縞の着物の着こなしは・・・、年齢とともに以前は似合わなかった縞のきものが着こなせる様になったり、帯も同じである時に相性がピッタリすると・・・。お洒落や正装の着物より、ふだん着の着物の着こなしの方が難しいもので、ふだん着なのだから、さらっと着ていなくてはいかないと、いつも思っているのですが・・・。周囲の人も、着物姿を特別な装いと感じてしまうようですし・・。

薄物のきものの重ねの美しさ・・・、すけて見える薄物は私の憧れるお洒落で
ある。暑い夏の着物姿は、人目に涼しさを感じてもらわなくてはならないが、
麻の着物などは、肌にまとわり付かないので、私的には好きである。

藍ののりのきいた浴衣は、ひと夏のもの!そうなんだと初めて知りました。
浴衣はひと夏着たら、翌夏は寝間着になり、最後は雑巾にまでなる。
そう言えば、祖母も毎年新しい浴衣を縫っていた様な記憶がある。

この本は、文章が書かれた年代と著者の年齢が文章の最後に記載されているので、昭和の時代を明治生まれの著者が、着物を通して生活の変化をどの様に見ていたのかも興味深く感じられるエッセイでもある。
何処からでも読めて、ちょっと着物に興味があったら読んでみてもいいかもしれないと思う一冊でした。

**久々に長い文章を書いたけど、まとまりのない文脈・・・。**